<<<『東風平恵典遺稿・追悼集 カザンミ』東風平恵典著 1000円・カザンミ刊行会>>> 東風平恵典は、1960年前後、「琉大文学」で詩を書いていた。あれから数十年たって初めて詩集「嵐のまえぶれ」(2004年)を出した。その中にあるたった2行の詩句に衝撃を受けたのを覚えている。「体内にあるらしいわずか一滴の精液が/ぼくをいまでも狂わせる」(「束の間のストーカー」)老いの哀しみ、エロス幻想を、何の衒(てら)いもなく表出している。しかし詩は老いていない。
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『東風平恵典遺稿・追悼集 カザンミ』 老いと死とエロス
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